一言でスライスショットと言っても、その種類はたくさんあります。

球種だけでも、止まるスライス、滑るスライス、横にバウンドするスライスがあり、回転量により変化の度合いも変わってきます。

またネットに出る際のアプローチショットに使ったり、左右に振られ劣勢の際に、滞空時間の長いスライスショットを打つことで、体勢を立て直すことができます。

本記事では、あなたのプレーの幅を広げるスライスショットの打ち方のコツ、活用シーンを解説します。
ぜひ、参考にしていただけると嬉しいです。

状況によって、多様なスライスショットを使い分けよう!

ラリーのテンポを変えたいとき

試合中に自分の打つボールのスピードや回転に相手が慣れてきたとき、またはある程度一定のペースで続いているラリー中に、スライスを織り交ぜると、相手もタイミングが取りづらく、ミスショットを誘いやすくなります。

プロ選手や上級プレーヤーは、常にラリーの主導権を握ることを意識しているため、ラリーが相手のペースだと感じたら、スライスショットを打ったり、回転量を変えたり、強打をするなど、自分のペースにもっていこうと工夫しています。チェンジオブペースといいます。
あなたも試合中にラリーの主導権を握られていると感じたらスライスショットで緩急をつけてみましょう。

滑るスライスショットでネットに出たいとき

スピンショットやフラットショットで、ネットにでることももちろん可能ですが、スライスショットのアプローチショットを習得すれば、さらにネットに出やすくなります。

スピンショットやフラットショットと比較すると、スライスショットは、滞空時間も長く、ネットにでるまでの時間が作りやすいです。

スライスが浮いてしまい、コースも甘いところに入るとパッシングで抜かれるリスクももちろん増えますので、そこは頭に入れてください。

ネットのハクタイすれすれを通し、深い位置にボールを運ぶことを意識してください。

深く低い滑るスライスを身につければ、ネットでのポイント取得率も大幅に向上します。

劣勢の状態の時にスライスショットで立て直す

スライスショットはスピンショットやフラットショットと比較すると、当然滞空時間が長くなります。
そのため左右に振られたり、相手にラリーの主導権を握られているときにスライスショットを打つことで、自分の体勢が整えやすくなります。
スライスをうまく使えるプレーヤーはスライス1本で、攻め込まれていた状況をイーブンに近い状態に戻すことができるです。
追い込まれた状態をリセットできるようになれば、相手にかかるプレッシャーも変わります。
左右に振られて、相手のペースになりそうな時はスライスショットをうまく活用しましょう。

ドロップショット

深いスライスが打てるようになると、次に是非習得して欲しいショットが、ドロップショットです。
バックハンドのスライスと同じテイクバックから、相手にバレないように打たれたドロップショットを、うまくネット側に落とすことができれば、かなりの武器になります。
深いスライスが打てるようになったら、同じテイクバックでドロップショットを練習して見てください。
随所に織り交ぜれば強力な武器になります。

スライスショットのコツ

テイクバッグはラケットだけでなく、上半身ごとひねる

ラケットだけでテイクバックするより、上半身をそのままひねるイメージでテイクバックした方が、コースも隠れ、ボールがどこに飛んでくるか読みづらくなります。
またラケットだけテイクバックするより、上半身ごとひねる方が確実に安定感が増します。
このラケットだけでテイクバックしないことは、スライスだけでなく、全てのストロークショットにおいて共通のことです。
是非テイクバックは、上半身をひねるイメージを身につけてください。

ボールをラケット面に乗せて運ぶイメージ

スライスというキーワードだけ聞きますと、ボールを切るイメージが浮かびますが、ボールを切るイメージで打つと、滑るスライスより止まるスライスに近くなります。
戦略的に止まるスライスを打つことも稀にありますが、基本的には滑るスライスの方が弾まず打ちづらいため、有効打になりやすいです。
滑るスライスを打つコツは、ボールをラケット面に乗せて運ぶイメージです。
ラケット面の上をボールを転がしながら、前に運ぶように意識してください。
切るスライスでなく、運ぶスライスが打てるようになれば、あなたも立派なスライスマスターです。

ハクタイの少し上を狙おう

スピンショットは、高く弾ませて肩より上の位置で相手にボールを打たせるため、あえてネットの高い位置を通すこともありますが、スライスショットはネットのすれすれを通すのが基本です。スライスショットで高く浮いてしまうのは、ミスショットと考えてください。
プロ選手のラリーを見ても、スライスは必ず低い軌道で打っています。
ネットインを狙うくらいの意識で問題ありませんので、ネットすれすれを先述のボールをラケット面に乗せて運ぶイメージで打ってください。
ネットすれすれに運ぶスライスが打てるようになれば、ラリーのバリエーション、戦略の幅が大きく変わり、
それだけで今より確実に強いプレーヤーになります。

プロ選手のスライスショットを見て、イメージを植え付けよう

プロ選手の動画はプレーの参考になります。プロ選手ほどキレイな軌道でスライスが打てなくても、真似をするという意識があるだけで、上達のスピードが全く変わってきます。
私のおすすめのスライス動画をピックアップしましたので、是非イメージトレーニングに役立ててください。

みんらぼの駒田さんのバックハンドスライス

スライスを使う局面についての説明、そして打つ時のイメージついても解説してくれています。
非常にきれいなフォームです。

鈴木貴男プロのバックハンドスライス

私は日本で一番、鈴木貴男プロがスライスが上手いと思っています。
全盛期にはロジャーフェデラーとフルセットまで競った選手です。
きれい、すべる、早い、三拍子揃った、最高のスライスショットです。

まとめ

有効的なスライスショットが打てるまでには、やはり何度もボールを打ち練習を重ねることが重要です。

ただ闇雲に練習するのではなく、ハクタイすれすれを狙う、ボールを切るのではなく、運ぶイメージで打つなど、テーマを決めて練習するだけで、習得のスピードに雲泥の差がつきます。

プロ選手の動画を自分がプレーすることを想定しながら見るだけでも、イメージが植えつけやすくなります。

こちらの記事で解説したコツや、動画のイメージを頭に入れながら、是非練習してみてください。

それでは良いテニスライフを!

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