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錦織選手といえば、逆転勝利。
錦織選手といえば、フルセットでの勝利。

といっても過言ではないくらい、フルセットの末の逆転勝利が多いイメージがあります。
実際にATPが発表したデータでも、ファーストセットを取られて、セカンドセットを取り返した場合の勝率を調査したところ、錦織選手がナダル選手をおさえ一位に輝いています。

第2セットを奪った時の勝率トップ10(3セットマッチでフルセット)】

1. Kei Nishikori = 76.5% (65/85)
2. Rafael Nadal = 74.3% (75/101)
3. Stefan Edberg = 72.0% (36/50)
4. Lleyton Hewitt = 71.3% (87/122)
5. Pete Sampras = 71.3% (62/87)
6. Andy Murray = 71.2% (74/104)
7. Novak Djokovic = 71.0% (76/107)
8. Yevgeny Kafelnikov = 70.4% (88/126)
9. Andy Roddick = 70.1% (54/77)
10. Stefan Koubek = 70% (35/50)

参照:ATPサイト

数ある錦織選手のフルセットの末の逆転勝利の中でも印象深かった試合が、2019年の全豪オープン4回戦でのカレーニョ・ブスタとの戦いです。
この試合で錦織は、6-7、4-6と2セットダウンの状態に追い込まれますが、第3セットから7-6、6-4、7-6(10-8)の劇的な大逆転勝利を収めました。

流れが変わったポイントが、ファイナルセットの10ポイントタイブレークでの場面です。

この最終セットのタイブレークで錦織は次を取られたらブスタのマッチポイントという場面。
ラリーの途中、ネットに出た錦織に対し、ブスタはパッシングショット。
これがコードボールとなり、サイドラインギリギリのところへ落ちました。

そのネットインのボールに錦織は対応し、バックハンドで相手コートに返球します。
しかし錦織が打つのと同じタイミングで、線審から先ほどのネットインのボールがアウトだとコールされます。

ブスタはすかさずチャレンジシステムを使用。
判定はインに覆ります。

ブスタからするとポイントのやり直しになると思ったのでしょう。

しかしネットインのボールの後に、錦織がボールを打った際、ブスタはボールの逆側に動いており、仮にインだったとしても返球できないとして錦織のポイントが認められました。

この判定にブスタはブチ切れ。
このポイントから流れが変わり、そこから錦織が連続でポイントを奪って大逆転勝利を収めました。

試合が終わり、敗退したブスタは、退場時にラケットバッグをコートの中へ放り投げ、観客からブーイングを浴びました。
後に彼は謝罪しています。

動画の見どころ
・錦織圭の追い込まれた状態での集中力
・ブスタのメンタルの揺れ
・試合後のラケットバッグぶん投げ

動画はこちら。

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