今でこそ、グランドスラムを20回制し、キャリアグランドスラムも達成したロジャー・フェデラーですが、そんなフェデラーにも当然「初」の瞬間があります。
その一つとして今回は、フェデラーが「初めて」全豪オープンで優勝し世界ランク一位に輝いた2004年大会の決勝、マラト・サフィンとの名勝負をご紹介します。

新時代の王者と呼ばれ始めたフェデラー vs 早熟の天才サフィン。

現在ではテニス界で数々の大偉業を成し遂げてきた、ロジャー・フェデラー。
実はサフィンとフェデラーは1学年しか違わないほぼ同世代ですが、ATPで先に頭角を表し始めたのはサフィンでした。

2000年に20歳という驚異的な若さで、当時の絶対王者ピート・サンプラスに完勝しての全米オープン優勝は、世界中に衝撃を与え、その年には世界ランクでも1位に。
しかし完璧主義者と言われる天才サフィンは一位になって以後、サンプラスに完勝した「完璧な自分」のイメージに悩まされ、ミスが続くと、メンタルを崩して自滅していく試合も多くなりました。

2003年には相次ぐ故障にも悩まされランキングを落としたサフィン。
翌2004年の全豪オープンは、ノーシードからの出場でした。

一方、徐々に頭角を表し始めたフェデラーは、2003年に初めてグランドスラムで優勝を果たし、世界ランクも2位に浮上。
その勢いのまま、翌シーズンの全豪オープンでも、決勝に進出。

この試合がフェデラーのその後の歴史のターニングポイントとなったと言っても過言ではないですね。
復活を目指すガラスの天才・サフィンと、新時代の王にならんとするフェデラーによる、名勝負となった決勝戦のハイライト映像がこちら。


サフィンをセットカウント3-0のストレートで破ったフェデラーは、大会後には念願の世界ランク1位に輝き、その後は御存知の通り生ける伝説と呼べる活躍を見せてくれています。
2005年の同大会では、意地を見せたサフィンが準決勝でフェデラーにリベンジを果たして、悲願の全豪オープン初制覇を達成しています。

同世代の2人の天才は、テニス界で我々に数多くのドラマを魅せてくれました。

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